個人事業主の車の購入、ローンとリースではどちらがお得?

個人事業主の場合、仕事で使うものの費用は経費になります。もし車を持つのならば、ローンで購入するのとリースをするのでは、どちらがお得なのでしょうか。それぞれの違いから経費計上の仕方まで、ローンとリースの違いについて解説します。

そもそも、ローンとリースの違いは?

「ローン」で車を購入するのも、車を「リース」するのも、毎月決められた金額を支払って車の利用ができるという点では同じです。では、それぞれの違いは何でしょうか。

 

ローンとは車の購入代金を支払う手段です。ですから、車の代金をすべて支払えば、その車が自分の所有物となります。一方、リースとは、料金を支払って一定期間、車を借りること。契約が満了になっても、その車が自分の所有物になることはありません。

 

また、費用面でも違いがあります。ローンの場合は、自動車税や車検代、自動車保険などの費用は、毎月のローンとは別に支払う必要があります。一方、リースの場合、自動車税や車検代、自動車保険の諸費用は毎月のリース代に含まれています。

 

車を乗り換える際はどうでしょうか。ローンの場合は、車は自己所有なので、下取りに出せば、売却した金額で新しい車を購入できます。ローンの支払い途中であっても、売却は可能です。一方、リースの場合は、契約満了になって再契約をすれば、新しい車に乗り換えることができます。ただし、リースを繰り返すならば毎月の支払いをし続けないといけません。また、途中での解約は基本的に違約金が発生します。

ローンとリース、それぞれの経費計上方法

ローンで車を買った場合と、リースで車を買った場合、それぞれ経費として計上する際は、会計の上で、どのような処理が行われるのでしょうか。まず、ローンの場合は費用を減価償却費として計上します。一方、リースの支払いの場合は、支払っている金額すべてを経費として計上します。計上の仕方は、それぞれ下記の通りです。

ローンで120万円の新車を購入した場合の費用の計上方法

※定額法に基づく計算方法。車は仕事上でのみ使用しているとする。

 

購入金額÷減価償却期間(新車の場合は6年)×事業割合=1年分の減価償却費

120万円÷6×100%=20万円

車をリースするのに毎月2万円ずつ支払っている場合の費用の計上方法

※車は仕事上でのみ使用しているとする。

 

月々の支払い額×支払っている月数=1年分の経費
2万円×12カ月=24万円

 

上記より、ローン支払いの場合は年間20万円の費用計上ができます。リース支払いの場合は、年間24万円の費用計上ができます。もちろんこの額はローンとリースのどちらが節税対策になるのかを考える際は、上記のように計算して比較するといいでしょう。

 

それぞれに違いがあるように、ローンにもリースにもメリットとデメリットがあります。たとえば、リースの場合は、費用面で月々の支払い以外に負担は燃料費だけという良さがあります。ローンであれば、ローン完済後、車が自分の所有物になるというのがメリットです。

 

どちらにしても、大きな出費であることには間違いありません。節税対策もさることながら、自身のライフプランに合わせた購入方法を検討するのが一番なのかもしれません。

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