確定申告を郵送で行う場合の封筒の記入方法と送付時の注意点

確定申告時期に税務署へ行ったら、大混雑で何時間も待たされた……なんて経験をしたことのある人も少なくないでしょう。確定申告の提出方法は、窓口だけではありません。所轄の税務署へ郵送すれば、長時間待たされる時間ロスを減らすことができます。今回は、確定申告を郵送で行う場合に知っておきたいポイントを紹介します。

まずは郵送する書類を確認しよう!

郵送で確定申告をする場合も、税務署へ送付する書類は窓口提出の場合と同様です。

送付する書類の一例

  • 確定申告書B様式
  • 生命保険料控除証明書
  • 国民年金保険料の控除証明書
  • 医療費の領収書等
  • マイナンバーの通知カードのコピーや運転免許証などの本人確認書類

 

各種控除を受けるためには、提出ではなく、税務署員に見せるだけでいい「提示」が認められている書類 があります。たとえば、医療費控除を受ける際の医療費の領収書等や明細書、生命保険料控除証明書やマイナンバーに関連する書類などです。ただし、郵送の場合はその場で見せるということができないため、返却を希望するということを書いた書類を同封すれば、後日返却してもらえます。また、申告書控えの返却を希望する場合も同様です。

返却希望時に同封するもの

  • 該当する書類について返却を希望する旨の書面
  • 申告書控えの郵送を希望する旨の書面
  • 返信用封筒(大きさはどのようなものでも構いません。封筒に合わせて税務署が返送書類を折りたたんで入れてくれます)
  • 返送してもらうのに必要な金額の切手(封筒の大きさや重量により変わりますが、定形郵便物では84円か94円、定形外郵便物で角2サイズなら120円から580円です。仮に準備した金額が必要な切手より不足していた場合は返信用封筒を受け取るときに差額を支払います)

 

確定申告書を郵送する際、封筒には何を記入する?

準備した書類を折り曲げることなく入れるには、「角2」サイズの封筒がオススメです。とはいえ、封筒のサイズに規定はありません。

 

郵送先の税務署は、窓口への提出と同じく居住地または事業所所在地を管轄する税務署です。国税庁のウェブサイトで自分の提出先の税務署を調べることができます。

▼参考
国税庁ウェブサイト|国税局・税務署を調べる

 

封筒には次の内容を記入しましょう。

確定申告書郵送時の封筒の記入事項

表面

所轄の税務署の郵便番号、住所、税務署名、「所得税確定申告書在中」の一筆(赤字で記入)

裏面

自分の郵便番号、住所、氏名

確定申告書を郵送で提出するときの注意点

税務上の申告書や申請書、提出物は「信書」にあたります。そのため、「郵便物」または「信書便物」として郵送しましょう。郵便物、信書便物以外の荷物扱いで送付することはできません。信書にあたるものを「信書便」以外で送ってしまった場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金 を科せられる可能性があります。

 

もう一つ注意したいのが、確定申告書を郵送するタイミングです。郵送または信書便を利用し税務署に送付した場合、消印の日付を提出日とみなすこととなります。信書便以外で郵送したとき、たとえば簡易書留や特定記録郵便の場合には 、税務署に到達した日が提出日となります。

 

なお、万が一書類に不備があった場合は、書類が返却になり、再度提出することになります。確定申告書の再提出が期間内に間に合わなかったとしても罰則はありませんが、早めの提出を心がけましょう。その他にも、郵送以外の手段として電子申告などがありますので、下記の記事を参考にしてみてください。

 

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用意する書類は窓口提出と同じため、郵送であれば税務署へ行く時間を削減できます。業務が忙しくてなかなか時間が取れない場合は、郵送を選択肢に入れてはいかがでしょうか。

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